澤村徹のカメラガジェット放浪記 第4回---HOTEN LM-SE Cam-in CAM1305
2017-08-07 09:51:40
0 コメント
写真・文=澤村 徹
ライカMアダプターと言えば、数あるマウントアダプターの中でも定番製品だ。ただし、デザイン性に配慮した製品となると、それほど選択肢は多くない。そうした中、SHOTENのLM-SEはデザイン性と高級感を兼ね備えた仕上がりだ。今回はこのSHOTEN LM-SEを軸にちょっとしたドレスアップを楽しんでみよう。
SHOTENブランドのライカMマウントアダプターと言えば、ヘリコイドタイプに定評がある。このLM-SEはヘリコイドタイプのラグジュアリーな外観を踏襲し、ヘリコイド機能を省いてリーズナブルな価格帯を実現した製品だ。わかりやすく言うと、かっこよく、シンプルで安い、というわけだ。
デザインリッチなSHOTEN LM-SEは、ライカレンズと組み合わせてもけっして見劣りしない。お気に入りのレンズを付けるなら、マウントアダプターにもこだわりたい。
SHOTEN LM-SEはシルバー(左)とブラック(右)の2色展開だ。同ブランドのヘリコイドタイプと同テイストのデザインだ。
Cam-in(カムイン)のロープストラップCAM1305は、コットン製のやわらかいロープを使っている。もちろん強度に問題はない。
さて、ストラップはCam-inのロープタイプを合わせた。ブラックとシルバーで構成されたボディにグレーが加わり、バリエーションのあるモノトーンスタイルの完成だ。ロープタイプのストラップはアウトドア系のロープを使うものが多いが、この製品はやわらかいコットンロープを用いている。肌へのあたりがやさしく、衣類を傷める心配もない。
取り付け部はレザーで覆われ、赤いステッチがアクセントになっている。二重リング式で当て革を備えている。
写真のストラップは全長70センチのショートタイプだ。一般的な首提げ用ストラップは90センチ前後なので、かなり短い仕様である。女性向けという捉え方もできるが、胸元でカメラが暴れないというメリットも見逃せない。液晶モニターをメインに使う場合はちょっと顔に近すぎるか。EVFや光学ファインダーを覗く撮影スタイルなら、ストラップが余らずにスマートに撮影できるだろう。なお、Cam-inのロープストラップは、長さとカラーのバリエーションが豊富にそろっている。
最後にズミルックス35ミリF1.4の描写に触れておこう。いわゆる非球面タイプのズミルックスは、開放でやさしく滲み、絞るほどに繊細なシャープさを増す。滲むと言ってもソフトフォーカスとは一線を画し、合焦部分はちゃんとピントの芯が感じられる。その上で輪郭部から霧散するように滲むのだ。大口径35ミリレンズとしては驚くほどコンパクトで、その上描写が個性的なのだから人気が出るのもうなずける。ちなみに、SHOTEN LM-SEとの相性は、開放だと無限遠が若干オーバーインフになる。ただし、絞り込むとほとんどわからないレベルだ。
α7II + Summilux-M 35mmF1.4 絞り優先AE F1.4 1/1600秒 -0.7EV ISO100 AWB RAW 香港ならではの道路標識を見上げ、開放でピントを合わせる。滲みと周辺減光が合わさり、蒙昧でおもしろい絵が撮れた。
α7II + Summilux-M 35mmF1.4 絞り優先AE F2.8 1/1250秒 +0.7EV ISO100 AWB RAW インスタグラマーの聖地、レインボーマンションへ。雨が降ってもセルフィーと商業撮影でひとけが絶えない。こういう状況説明的なカットは35ミリの画角が便利だ。
α7II + Summilux-M 35mmF1.4 絞り優先AE F5.6 1/400秒 ISO100 AWB RAW 非球面のズミルックスは開放のやわらかさが有名だが、絞った時の緻密なシャープネスも秀逸である。
α7II + Summilux-M 35mmF1.4 絞り優先AE F2.8 1/3200秒 -0.7EV ISO100 AWB RAW 逆光でいい具合にゴーストが出た。1段ずつ絞り、ゴーストの形が整ったところでシャッターを切る。
α7II + Summilux-M 35mmF1.4 絞り優先AE F5.6 1/250秒 ISO100 AWB RAW 油麻地の裏通りは、色とりどりの団地が目を楽しませてくれる。こうした被写体でも、派手になりすぎないところがこのズミルックスの良さだ。
コメントを残します
注意:HTMLは翻訳されていません!